Appleが10月29日に発表した「AirPods Pro」iPhoneやiPad・MacにつづいてAirPodsでも「Pro」の名を冠しんたモデルを発表した
私は発表当日の早朝にオンラインで購入したがいまでは店頭受取でも数週間待ちといった関心ぶりだ。さすがに九州では当日に受け取ることはできなかった。ただし店頭では当日に入手できたようだ。サラリーマンとしては、平日に店頭にて受取などできないのが残念ではあるが、1日遅れとはいえ入手できたことはとてもうれしい
カナル型への変更と充電ケースも横長に
AirPods Proの外観
AirPods Proでは従来の耳にかけるタイプから、カナル型への変更された。イヤフォンの形が変わったことによって、充電ケースも変更されAirPods2よりも縦に短く、横に広くなっている
本体とはほかにLightning to USB-Cケーブルと、イヤーチップが同梱されている。ただしACアダプターはない。充電にはLightningケーブルを使用する他AirPods2同様Qiに対応してるのでワイヤレス充電パッドに対応してる
イヤーチップは、本体付属の他に2種類。全部でS・M・Lと3種類そろっているので自分の耳に合わせたものを使用する
このイヤーチップだが、不思議なことにはめ込むのは非常に簡単だが外すのは勢いが必要だった。スピーカー部が楕円形をしており、ここを合わせさすればパチンと簡単につけることができる。ただし外すときは、イヤーチップが「引きちぎれるかも」と思うぐらい引っ張らないと取れないのでそこは勇気をもって引っ張ってみよう
本体は、AirPodsでは「うどん」と呼ばれていた部分だが、かなり短くなっている。またこのくぼみには感圧センサーが内蔵されており、ここで音楽の再生・停止やスキップそしてアクティブノイズキャンセリング(ANC)のON/OFFを制御することができる。残念ながらAirPods Pro単体では、音量の調整ができない。AirPodsがiPhoneやApple Watchなどと一緒に使うことを考えれば、AirPods本体に音量調節の機能はいらないというのもわかる気がする
装着感とアクティブノイズキャンセリングと外音取り込みモード
まずは装着感
カナル型に変わったAirPods Proだがその装着感がじつにすばらしい。カナル型にありがちな圧迫感とタッチノイズが皆無なのだ。おそらくこの黒い部分が3つあるのだが通気口の役割を果たして、耳の中の圧を逃していると思われる。「Anker Soundcore Liberty Neo」のようなカナル型イヤフォンを使用していたときには、自分の歩くときの音が響くような不快感を持っていたのだがこれがまったく感じない。イヤフォンをしていることを忘れてしまうぐらい快適な装着感だった
アクティブノイズキャンセリング機能
ANCの機能についても必要十分だと感じた。ショッピングモールなどでは、常に音が流れているが音楽を鳴らしていない状態でもそれすら気にならないレベルにまでなる。そのうえ音楽を流すとその僅かに聞こえていた店内の放送は全く気にならなかった。
外音取り込みモード
AirPods Proで素晴らしいと感じたもののひとつがこの「外音取り込みモード」だ。周囲の音をきれいに取り込んでくれるのだ。どういうことかというと、他のヘッドフォンにもこういった機能があるのだが、どうしても電子感が拭いきれず機械的な音に聞こえてしまうのだ
ところがAirPods Proでは、ごく自然に聞こえるのだ。非常に自然な音(声)が聞こえてしまったのでAirPods Proを装着しているのを忘れていたぐらいだ
またANCと外音取り込みモードの切り替えがにくい。ピピピと電子音の後に切り替わるのだが、その際に音楽がすーっとフェイドアウトしていくのだそしてまたフェイドインしてくるこのちょっとしたことがここまで気をつかうの方と感動的だった
気になる音質について
ANCとともに気なっていた音質だが、これについては個人的にはもう一歩かなというのが正直な感想だ
私は、いままではBOSEのSoundQuiet35を愛用していたのだが、あの低音が強く出る音作りが好きだったからだ。それと比べるとちょっと物足りない感があった。よくも悪くもAirPods2の延長に近い音である。あくまでも個人の感想としては、音の解像度ももう少し上げて低音を強調しても良かったのではないかと思う
とはいえ、悪くはないのだ。音楽を聞いてもYoutubeを視聴しても不満がない平均的な音だ。もう少し尖ったAppleらしい音作りというものを見せてもらいたったとは思う
まとめ
イヤフォンに3万円近く出すのは高いという気がしなくもなかったが、使用してみると十分に価格に見合う満足感がえられた
とくにその装着感、圧迫感がなくカナル型イヤフォンにありがちな響くような不快な感じから開放されることができた。また外音取り込みモードの完成度も実に素晴らしかった。ごく自然に周囲の音を聞くことができ普通にイヤフォンをしたままで会話ができるのは便利だった
残念な点を一つ上げるとすれば音質だろう。可もなく不可もなくあらゆる音を聞くことに不満がない音作りは一定の評価をしたいがAirPodsとはちがったProの名を冠するにふさわしい音作りをしてもらいたかったということだ
少しの不満はあるものの、いまある数々のイヤフォンのなかでもかなり完成度の高い域にあるイヤフォンであることに違いはない